青い海を背に、江ノ電がゆっくり通り過ぎていく。遮断機の向こうには坂道と校舎。アニメ『スラムダンク』のオープニングで見たあの景色は、実際に神奈川県の湘南にあります。
この記事では、「スラムダンクの踏切」の正確な場所、駅からの行き方、アニメに近い写真を撮る立ち位置、現在の撮影ルールまでをまとめました。
私は藤沢に住み、江ノ電沿線を15年以上歩いてきました。この踏切には季節も時間帯も変えて何十回も通っています。そのなかで覚えた「現地で迷わないコツ」も、あわせてお伝えします。
この記事で学べること
01スラムダンクの踏切の正式名称は「鎌倉高校前1号踏切」で、場所は鎌倉市腰越1丁目付近
02江ノ電「鎌倉高校前駅」の改札を出て、鎌倉方面へ徒歩1〜2分で到着する
03日中の江ノ電は上下線ともおおむね12分間隔なので、撮影の時間は計算しやすい
04アニメの構図に近づけたいなら、海側から山側(鎌倉高校側)に向けて撮る
05車道と線路には絶対に入らないこと。ルールさえ守れば今も撮影できる
スラムダンクの踏切がある場所

結論からお伝えします。
スラムダンクの踏切は、江ノ電「鎌倉高校前駅」のすぐそばにある「鎌倉高校前1号踏切」です。
国道134号線の「鎌倉高校前交差点」から、山側の「日坂(にっさか)」へ上る道があります。その道と江ノ電の線路が交わる地点が、あの踏切です。山側には神奈川県立鎌倉高校、海側には国道134号線と七里ヶ浜の海が広がっています。
鎌倉高校前1号踏切
地元では昔から見慣れた、ごく普通の踏切です。ただ、ここに立つと海と電車と坂道が一枚の絵に収まります。「ザ・湘南」と呼びたくなる景色で、アニメの背景に選ばれたのも納得できます。
最寄りの鎌倉高校前駅も、ホームから海が見える駅として「関東の駅百選」に選ばれています。踏切だけでなく、駅に降り立った瞬間から景色を楽しんでください。
鎌倉高校前1号踏切(踏切(スラムダンク聖地))
おすすめ 海の青さが出やすい晴れた日の日中
住所の調べ方
所在地は「神奈川県鎌倉市腰越1丁目付近」(郵便番号248-0033)です。番地の表記は案内によって腰越1-1や1-1-25などばらつきがあり、統一されていません。地図アプリでは「鎌倉高校前1号踏切」または「鎌倉高校前駅」で検索するのが確実です。
アニメのどんな場面に出てくる踏切なのか
モデルになったのは漫画ではなく、TVアニメ版『スラムダンク』のオープニングです。
桜木花道と赤木晴子が踏切越しに出会い、並んで歩く。そんな印象的なカットの背景として、この踏切が知られています。ファンの間では「スラムダンク踏切」と呼ばれ、聖地巡礼の定番になりました。
ちなみに作中の「湘北高校」は架空の学校です。坂の上に見える鎌倉高校は実在する県立高校なので、湘北のモデルだと決めつけて校内に入ろうとするのはやめましょう。
この踏切はアーティストのゆずのPV撮影にも使われました。「どこかで見たことがある」と感じる方も多いはずです。湘南には映像作品の舞台がほかにもたくさんあるので、気になる方は江ノ島・鎌倉のロケ地もあわせて巡ると楽しいですよ。
鎌倉高校前駅から踏切までの行き方

駅から本当に近いので、迷う心配はほとんどありません。ただ、初めての方は改札を出て「どっちだっけ?」と立ち止まりやすいので、順番に説明します。
鎌倉高校前駅から踏切までの歩き方
江ノ電は鎌倉駅と藤沢駅を結ぶローカル線です。どちらから乗っても鎌倉高校前駅で降りれば大丈夫です。沿線の乗り方やお得なきっぷは江ノ島電鉄の旅ガイドにまとめてあります。
東京や横浜から向かう場合
遠方から来る方は、まずJRなどで鎌倉駅か藤沢駅まで行き、江ノ電に乗り換えるのが基本です。
| 出発地 | 主なルート | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 鎌倉駅 | 江ノ電で藤沢方面へ乗車し、鎌倉高校前駅で下車 | 乗り換え不要 |
| 藤沢駅 | 江ノ電で鎌倉方面へ乗車し、鎌倉高校前駅で下車 | 乗り換え不要 |
| 横浜駅(電車) | 鎌倉駅または藤沢駅で江ノ電に乗り換え | 1時間弱 |
| 横浜駅(車) | 国道134号線方面へ | 約40分 |
車で行くときに気をつけたいこと
横浜から約40分と近いので、ドライブがてら立ち寄る方もいます。ただ、地元の人間として正直にお伝えすると、私は電車をおすすめしています。
踏切のまわりは住宅地で、海沿いの国道134号線は週末になると混みやすい道です。踏切の近くに車を停めて撮影するのは、周りの迷惑になるうえに危険です。車で来る場合は、離れた場所の駐車場に停めて江ノ電で移動するのが安心です。停める場所の候補は江ノ島周辺の駐車場ガイドを参考にしてください。
筆者の体験 その1
初めて訪れたのは学生のころでした。改札を出てなんとなく藤沢方面へ歩いてしまい、「踏切がない」と5分ほどさまよいました。正解は海を見て左、鎌倉方面です。戻ってきたら駅の目と鼻の先にあって、思わず笑ってしまいました。
アニメのような一枚を撮る構図のコツ

せっかく来たなら、オープニングの雰囲気に近い写真を撮りたいですよね。何度も通ってわかったのは、立ち位置よりも「どちらを向くか」で写真の印象がまったく変わることです。
定番の3つの構図
アニメの構図を狙うなら、海側から山側に向けて踏切を撮るのが基本です。
ひとつ注意があります。アニメはあくまで絵なので、カメラの高さや電柱の位置まで完全に同じにはなりません。私も最初は「完全再現」にこだわっていました。でも今は「雰囲気が伝われば十分」と割り切っています。そのほうが撮影も楽しいです。
電車のタイミングの読み方
日中の江ノ電は、上り・下りともにおおむね12分間隔で走っています。上りと下りの両方が通るので、体感ではもっと頻繁に電車が来るように感じます。
警報機が鳴り始めたら、電車が近づいている合図です。慌ててカメラを構えるより、1本目は様子見、2本目で本番と決めておくと失敗が減ります。経験上、電車が来る方向と速さを1本見ておくだけで、シャッターのタイミングがかなりつかみやすくなりました。
海と電車を1枚に収めたいなら、滞在時間は最低でも20〜30分みておくと安心です。
時間帯と季節で変わる写り方
海の青さと電車の色がはっきり出るのは、晴れた日の日中です。
湘南の海は南側に広がっています。そのため山側に向けて撮るアニメ再現の構図は、日中なら太陽を背にする「順光」になりやすいです。反対に海側へ向けて撮ると、時間によっては逆光になります。海側を撮るときは、少し角度をずらしたり、空を入れすぎないようにしたりすると見やすい写真になります。
季節ごとの細かい日没時刻などは、出かける日に天気アプリで確認してください。今の時期、10月は夏より日が短くなります。夕方の柔らかい光を狙うなら早めに現地へ着いておくのがおすすめです。
現在の撮影ルールと混雑の様子

ここが一番大切なところです。
台湾をはじめ海外からのファンが急増し、鎌倉高校前駅で降りる観光客は大きく増えたと報じられています。韓国のメディアも、日本のバスケットボール人気を象徴する場所としてこの踏切を紹介しました。いまや国内外から人が集まる場所です。
一時は車道や線路への立ち入りなど、危ない行為が問題になりました。そこで地域や鉄道会社がルールを示し、安全対策を進めています。マナー改善の取り組みが進み、以前より落ち着いて撮影できる環境になったと伝えられています。
踏切で守りたいマナー
ここだけは必ず守ってください
国道134号線は交通量の多い道路です。「一瞬だけなら」と車道に出て撮影するのは、命にかかわる行為です。いい写真よりも安全を優先してください。
この踏切は観光地である前に、地元の人や鎌倉高校の生徒が毎日使う生活道路です。ファン一人ひとりがルールを守ることが、この聖地を残していくことにつながります。
筆者の体験 その2
夏の週末の夕方に寄ったとき、海外からの若いグループが車道の白線ぎりぎりでポーズを取っていました。ちょうど電車も車も来るタイミングだったので、身ぶりで歩道を指したら、すぐに笑顔で戻ってくれました。悪気がない人がほとんどなので、知ってもらうことが大事だと実感しました。
混雑を避けたいときの考え方
混雑する時間帯の公式なデータはありません。ただ、私の実感では、週末や連休の昼間はやはり人が多いです。平日の午前中や朝早い時間は比較的落ち着いています。
人が多いときは無理に「誰も写っていない一枚」を狙わないことです。少し待って、譲り合いながら撮るほうがお互い気持ちよく過ごせます。
子ども連れや足に不安がある方へ
踏切は国道のすぐそばにあり、山側の日坂は名前のとおり上り坂です。小さなお子さん連れの方は、撮影中も必ず手をつなぐか、目の届く範囲にいてもらいましょう。夢中でカメラを構えていると、大人も周りが見えなくなりがちです。
ベビーカーや車椅子での動線については、詳しい案内がまだ少ないのが現状です。駅の設備などは、出かける前に江ノ電へ問い合わせておくと安心です。
踏切とあわせて歩きたい周辺の楽しみ方
踏切の見学だけなら15分ほどで終わってしまいます。せっかく湘南まで来たなら、もう少し足を延ばしてみてください。
半日で楽しむ江ノ電散歩の一例
駅周辺の見どころは鎌倉高校前の観光ガイドに、海沿いの散歩ルートは稲村ヶ崎・七里ヶ浜の観光ガイドに詳しく書いています。
湘南には、ほかにも『スラムダンク』ファンが訪れるスポットがあります。踏切はその代表格なので、聖地巡礼のスタート地点にぴったりです。
よくある質問
Q. スラムダンクの踏切は漫画にも出てくる場所ですか?
A. よく知られているのは、TVアニメ版のオープニングに登場する踏切としてです。漫画の特定の場面として紹介されることは少ないので、「アニメOPの踏切」と覚えておくと間違いありません。
Q. ルールが厳しくなったと聞きましたが、今も写真は撮れますか?
A. 撮れます。安全対策やマナー改善が進みましたが、撮影そのものが禁止されたわけではありません。車道や線路に入らない、警報機に従う、周囲の迷惑にならないといった基本を守れば、落ち着いて撮影できます。
Q. 見学にお金はかかりますか?どのくらい時間をみればいいですか?
A. 踏切は屋外の公道なので、見学に料金はかかりません。かかるのは江ノ電の運賃くらいです。電車と海を一緒に撮りたいなら、現地で20〜30分ほど見ておくと余裕を持って撮影できます。
Q. 踏切のあとはどこへ行くのがおすすめですか?
A. 海沿いを鎌倉方面へ歩いて七里ヶ浜を散歩するコースが人気です。江ノ電に乗れば、鎌倉や江ノ島の観光にもすぐつなげられます。
Q. 人が多すぎてゆっくり撮れなかったら、ほかに撮影場所はありますか?
A. 鎌倉高校前駅のホームから眺める海も、関東の駅百選に選ばれた景色です。踏切が混んでいるときは、駅からの景色を楽しんだり、時間をずらして再訪したりするのもひとつの方法です。
スラムダンクの踏切は、江ノ電「鎌倉高校前駅」から徒歩1〜2分の「鎌倉高校前1号踏切」です。海側から山側に向けて撮ればアニメの雰囲気に近づきますし、車道と線路に入らなければ今も気持ちよく撮影できます。
まずは天気のいい平日を選んで、江ノ電に乗ってみてください。改札を出たら海を見て左です。
秋の湘南は、夏のにぎわいが少し落ち着いて、海の色がやわらかくなる季節です。あの踏切の前で、あなたなりの「オープニング」の一枚が撮れますように。